北の編入生の部屋

北大法学部編入生が編入受験生に向けていろいろと発信します

年増就職のススメ

こんにちは。IHです。

 

私事ですが、本日第一志望の企業様より無事内々定をいただくことができました。

これにより、私の就職活動にもピリオドが付されることとなりました。やったぜ!

 

さて、本ブログを平素よりご覧になっている方はご存知とは思いますが、私は周囲より4年遅れで学生生活を送ってまいりました。

そこで、本記事では留年や浪人、再受験等で同じく周囲より遅れて学生生活を送られている方々に向けて、僭越ながらメッセージを送りたいと思います。

ちなみに本記事では「年増」という言葉を多用しておりますが、こちらの言葉の定義は「周囲より3年以上遅れている学生」となります。逆に2年以下の方は就職活動にもそれほど障らないという話を聞きますので、ご安心ください。また、一般に浪人や再受験より留年のほうが厳しく判断されると聞きます。

 

 

 

1. 本気でやれば何とかなる

はい、いきなりの精神論です。本当にコイツは法学部生でしょうか

やはり、周囲より遅れて学生生活をしている学生は、就活においては劣位に立たされることになるのは間違いありません。

企業側の視点に立てば、同じくらいの能力でも現役生と4浪だったら現役生を採ったほうが4浪より4年長く働いてくれますし、逆に4浪を採るとなると空白期間のリスクや周囲の新卒と比べて浮かないかなど、考える必要のあることがたくさん出てきます。

とはいえ、年齢制限がその企業に存在しない限りエントリーはできますし、面接にも呼んでいただけます。面接まで呼んでいただけたら後は実力勝負です。もし年増がいらないなら書類なりWEBテストなりで落とします。面接まで辿り着けたら上述のリスクを挽回できるよう奮闘すれば内定への道も拓かれるはずです。

自信がなさそうな就活生はたとえ若くても敬遠されますので、年増については言うまでもありません。なので、年齢に引け目を感じていたとしても自信満々に振る舞いましょう。年増達よ、牙を取り戻せ。

 

2. とはいえ戦略も大事

しかし、闇雲にエントリーしても、暗黙裡の年齢制限に引っかかり書類で落とされてしまうのが実情です。シンプルに書類がへっぽこだったからって可能性もありますが。ちなみに私は14社落とされました

ここで重要なことは4点あります。①年増に寛容な業界を狙う ②年増に寛容な企業を狙う ③大企業を狙う ④選考付きインターンシップに応募してみる、の4点です。

 

①年増に寛容な業界を狙う

受けてみて感じたことと致しまして、やはり業界によって通りやすい業界・通りにくい業界が存在するようです。

世間的な評価として、金融等は厳しく、ベンチャー外資、インフラや公務員等は優しいと言われております。

 

私は主に①エネルギー(エネルギー系インフラ含む) ②化学 ③非鉄の3業界を中心に受けていたのですが、この中で言いますと非鉄エネルギーが優しく(ほとんど通過しました)、化学は厳しめに感じました。BtoBメーカーに行きたいよ、という年増学生の方にとって非鉄はおすすめです。

ちなみに通過率で言いますと、非鉄が7/8、エネルギーが5/6、化学が7/15でした。参考程度に他業界の通過率は、鉄鋼が1/1、半導体が0/1、電子部品が0/1、自動車部品が1/2、ITが0/1でした。ただこれらの業界は私自身あまり興味がなかったため落ちたと思われるのが大半ですし、そもそもサンプル数が極めて少ないので、年齢に厳しいか優しいかを判別することはできないと思います。

こうして見てみると、やはり業界単位でも傾向が見られるようです。どうしても受けたい企業がある等の理由が無い限り、わざわざ年増に厳しい業界に特攻していくのは非効率的と考えるべきでしょう。

ちなみに、主に優しいと言われる業界として、非鉄やエネルギー以外にも、鉄鋼ITコンサル専門商社等もございます。あまり受けていないのでこれが本当かは分かりませんが。一般論はだいたいググれば出てきます

 

②年増に寛容な企業を狙う

勿論業界単位でなく、企業ごとにも年増の好き嫌いがあります。よく言われるのは某岩崎弥太郎の財閥系企業は厳しいといった感じですね。実際年増でM商事に入られた方もいるらしいですし、私も某岩崎弥太郎系企業の選考には通過いたしましたので、この言説にどれほどの信憑性があるのかは疑問ですが。

企業が年増に寛容か否かを推定する要素として、私は3点を考えていました。すなわち既卒可の企業 中途採用に未経験枠がある企業(所謂第二新卒) ③職歴ありでも新卒枠で応募できる企業の3点です。このうちいずれかを満たしていれば、年増でも通過する蓋然性は高いと思います。勿論絶対ではありませんが。

私が内定をいただくことができた企業様は、上記の3点を全て満たしていました。上記の要素を多く満たしているほど、年増に寛容と推定できるでしょう。

ちなみに、第二新卒は企業によって基準がまちまちです。卒後4年未満とする企業(第二新卒採用(事務系) | ENEOS株式会社)、8年以内とする企業(事務系総合職_第二新卒 | 第二新卒 | 職種詳細 | 株式会社INPEX)、30歳未満とする企業(事務系総合職|四国電力)などなど、結構幅があります。もちろんあくまで第二新卒としての話ですので年増の新卒就活にそのまま援用できるわけではありませんが(私は+4ですが上記の第二新卒を卒後4年未満とする企業に通過しています)、目安にはなると思います。

いずれにせよ、年増就活生は中途採用のページも見てみることをおすすめします。年齢的には第二新卒者と同等ですから、求められる資質などはそちらのほうが近いと言えます。

 

あとは、文系修士も採る企業、文系博士の採用実績がある企業、大量採用をする企業などの観点からも推定することができます。また、採用ページ内のQ&Aで留年や年齢制限について言及し、年増でも全然大丈夫やでとサムズアップしている会社もちらほらありました(e.g.よくある質問 | 採用について | 採用情報 | DIC株式会社)。そう考えると、意外と何とかなる気がしませんか?

 

③大企業を狙う

世間のイメージとギャップがあるかと思いますが、企業規模に拘らず様々な企業を受けてみて、大企業ほど通りやすく、中小企業ほど通りにくいと感じました。

やはり、年増というオモシロ要素ダイバーシティ推進の観点で採れる余裕があるのは、体力・資力のある大企業のほうが傾向として多いということでしょう。

なので、戦略としてはまず大企業から受けてみるのがおすすめです。それも巨大な企業のほうが通りやすいようです。中堅寄りの大企業については私は結構落とされました。特に自前のES提出フォームを用意せずにOpenESとかMyCareerBoxとか使うような規模の企業にはほぼ全て落とされています(1社だけ通過しました)。

とは言え大企業狙いの戦略を選ぶかは、学歴によって切られてしまう所謂学歴フィルターとの兼ね合いもあると思います(ちなみに北大ならMcK等の外資から日銀等の日系に至るまでどの企業でも大学名だけでES落ちはないと思います)。中堅寄りの大企業でも通してくれるところはありますし、中小も全く通らないわけではありませんので、その点はご安心いただけたらと思います。

ちなみにベンチャーはほとんど受けていないので分かりませんが、新入社員が即戦力として用いられるうえに終身雇用が前提ではないところも多いですから、年齢を気にする合理的理由もないでしょうし、世間の評判通り年増に優しいのではないかと推測しています。ただその分能力を求められますし、ベンチャー志向の意識高めの高学歴就活生との競争になりますので、そっちはそっちでハードだと思います。

 

④選考付きインターンシップに応募してみる

選考付きのインターンシップに応募し、通過したら年齢制限はない、と推定するやり方です。選考慣れをすることもできますし、インターンシップに参加したら本選考でも優遇がもらえたりするのでメリットはたくさんあります。

ただ、通過したからといって絶対に本選考に通るわけでもないです。私は3社ほど落とされました

とはいえインターンシップそのものに参加する意義が非常に大きいので、いっぱいインターンシップに応募してみるといいと思います。

 

3. あとはひたすら行動するのみ

戦略を立て終わったらあとは行動を重ねていくだけです。一見選考と関係のなさそうなイベントでも、たくさん参加すればその分人事の方に顔を覚えてもらえますし、イベント参加歴などは最終面接の面接官の方にも伝わる場合がありますから、最終面接でも志望度の高さを推すことができます。ちなみに私は内定を頂けた企業様へのイベントに10回以上行きました

ここで言えるのは、とにかく早めに行動しようということです。当然ながら時間は不可逆的なもので、後になってあのときああしていればよかったなと悔やむことは多いです。ましてや年増は就活で現役生より不利になることが確定しているのですから、年増の方については言うまでもありません。秋からでいいや、3年3月からでいいや、と楽観的に構えていると遥か後方からのスタートになってしまうかもしれません。

遅れているかもしれないと思ったら、とりあえず就活の第一歩としてオファー型の就活サイトにでも登録しましょう。自己分析もできて一石二鳥です。個人的にはOfferBoxとIrootsがおすすめです。年増でも○天とか村×製△所とかみたいな大企業からお声がかかります。ぶったまげます。多分この辺は年増でも大丈夫なんですかね?

他にも、就職エージェントなんてものもあります。年増でも使えるエージェントもあるようです。私はお世話になりませんでしたが、話を聞く限り有用そうなので何をしたらいいか分からないよという年増の方は使われてみてはいかがでしょうか。詳しくはググってください

 

4. 何なら転職すればいい

今や終身雇用も揺らぎを見せ、新卒で入った会社で働き続け定年まで勤め上げることが少なくなりました。転職が何らアウトローではない時代になってきたのです。これは学歴に傷を持つ年増の人にとっては非常にありがたい傾向と言えます。そのため、別に新卒で入った企業に固執する必要などないと考えるほうが精神衛生的にも良いと言えます。

 

そもそも新卒採用はポテンシャル採用で社会人としての実務経験が皆無であるという前提で行うため、判断材料の中にこれまでどう過ごしてきたのかが大きく関わります。面接やESでも、大学時代より前に遡ることも珍しくありません。そのため、妙な空白期間がたっぷり空いてしまっている年増学生は現役の学生と比して懸念事項が多いと考えられてしまうわけです。もちろん過ごし方次第では悪く響きませんが、大なり小なり劣位に立たされてしまうことでしょう。

一方で中途採用は主に即戦力の人材を求めるため、コイツは仕事ができるのかと見方が変わってきます。当然企業が何にウェイトを置いているかによって変わるとは思いますが、中途採用においては、学生時代どう過ごしてきたかよりも、社会人としてどんな仕事をしてきたかのほうが圧倒的に重要と考えるべきです。学生時代の空白期間が影響しないと断言はできませんが、新卒採用のときと比べると影響は小さいと考えるほうが合理的です。中途採用ならさほど年齢を気にせず戦うことが可能なわけですね。仮に新卒採用で落ちても中途があるぞと気持ちを切り替えて就活ができれば精神的にも非常に楽です。

 

……とはいえ「新卒カード」という言葉もあるように、新卒就活は選り取り見取りのプラチナチケットですから、就活をおざなりにしてよいということでは決してありません。使えるものは活用すべきです。そもそも中途採用をやっていない企業もあります。あくまで精神の安定を保つために残されたルートだと就活中は認識しておきましょう。転職をするにも元の企業が同業だったり有力な企業だったりするほうがやりやすいと思います。

 

5. おわりに

年増でも新卒は新卒です。新卒は25歳未満のような言説は真っ赤な嘘です。確かに現役生よりは不利ですが、その分主体的に行動していく、戦略的に行動していくことで、きっと挽回も図れ、第一志望の企業に入社することができるようになるでしょう。

別段TOEICも高くなく、取り立てて長所と言えることもなく、話術が達者なわけでもなく、周囲より4年も遅れている私が、世間的に名の通った大企業から内々定を頂くことができたのですから、この記事を読んでいる皆様もきっと志望企業に入社できるはずです。自信を持って就職活動に邁進していきましょう。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。