北の編入生の部屋

北大法学部編入生が編入受験生に向けていろいろと発信します

編入のメリット・デメリット

こんにちは。IHです。

 

今回はブログのネタが思い浮かばなかったので編入のメリット・デメリットについて書こうかなーと思います。

とてもゆるい記事なのでゆるく読んでいただけると幸いです。

 

 

 

1. メリット

①やりたい勉強ができる

もし皆さんのやりたい学問領域を取り扱う学部で編入試験が行われているなら、千載一遇のチャンスです。今までより高次の研究機関でより高度な水準での学びができ、より皆さんの希望に沿った研究ができるようになるかもしれません。周囲の学生も優秀な人が多く、とても良い刺激になります。

 

②学歴が上がる

一見すると俗物的なメリットのように思われますが、社会関係資本文化資本という考え方に立脚した理に適ったメリットです。皆さんの社会的評価が上がるのはもちろんですが、編入先で得たご友人の中に、弁護士や医者、会計士等の高度な専門職に就かれる方も現れるかもしれません。ほとんどの場合、編入前よりも編入後のご友人のほうが、そういった職に就かれる確率が高いはずです。そういったご友人は、いざという時に専門家としてきっと皆さんの助けになってくれます。

また、その学歴を得る上で皆さんが行った努力や得た知識は誰にも侵すことのできない、かけがえのない財産です。努力をして成功できたという体験は何より自信になりますし、いざという時は自分はちゃんと努力できる人間なんだと自己肯定感を得ることができます。また、様々な知識があった方が世の中の様々な事象に対して理解ができるようになりますし、以前より論理的な判断が下せるようになるので、以前と比べてより人生が豊かになり、楽しく生きられるようになるはずです。

 

③4年で卒業できる

一般入試勢より単位の面で不利にはなるので頑張ればの話ですが、所謂仮面浪人とは異なり、周囲と足並みを揃えて卒業できます。仮面浪人などをするとどうしても周囲より遅れてしまうので、どうしてもストレートで卒業したいぞという方にとっては大きなメリットのはずです。ちなみに私は元から4年遅れていますし卒業が1年2年遅れてもさして問題ないとは思います

 

国公立大学でも併願ができる

これは大きなメリットですね。一般入試の場合、どうしても前期・中期・後期と多くても3校までしか併願できません。しかし、編入試験の場合は日程が被らない限り何校でも併願できます。すごいですね。ただ大学によって出題範囲が異なるのを考えると、そのぶん勉強しなくてはいけないとは思いますが。

ちなみに北大法学部は毎年阪大法学部と同じ日程で編入試験を行っているので、北大法学部と阪大法学部は併願できません。阪大が非常に素晴らしい大学であることは疑いを容れる余地のない事実ですが、北大の環境は非の打ち所がないので、北大もいいところだよと声を大にして主張したいです。

 

⑤科目数が少ない

一般入試に比べるとやはり科目数は少ないです。2科目か3科目で済みます。殆どの場合は英語が課されるので特に英語が得意な方は有利です。また、数学が苦手は方にとっては数学なしで国公立大学に入れるチャンスです。

ただ注意していただきたいのは、科目数が少ない=簡単、ということでは決してない、ということです。まずそもそもの問題が難しいですし、合格するにはその難しい問題で高得点を取らなくてはなりません。つまり、苦手科目を作ることができません。科目数が少ないことから編入試験を軽く見ている方が散見されますが、甘く見てはいけません。編入試験と大学院入試を両方受けた方で、編入試験より院試の方が楽だったと言っている方は少なくありません。ただ、しっかり勉強すれば受かる試験であることもまた事実です。何だかんだ甘く見ている人が多いので、試験場に入ったらこのうち半分は記念受験だと思い込むようにしましょう。心が楽になるのでおすすめです。

 

⑥万一落ちても大丈夫

落ちたとしても元の大学に籍があるのですから、元の大学に通えばいいです。一般入試のように滑り止めを無理に確保する必要はありません。もちろん、元の大学からどうしても脱出したいと言うのならその限りではありませんが。

 

2. デメリット

 

①試験勉強がしんどい

編入試験の勉強はしんどいです。恐らく皆さんが想像しているよりもしんどいです。まず孤独です。独学なら尚更です。言うなれば、編入試験受けます=この大学から出て行きたいです宣言なので、その性質上周囲に言いづらいです。

皆さんが編入試験の勉強をしていると知らないご友人は、飯行こうぜ、遊びに行こうぜといっぱい声をかけてくれるでしょう。もちろん大切なご友人でしょうし行っても構いませんが、毎日毎日行くことはやはりできません。勉強するために断らなくてはならない場合も出てくるでしょう。学友はみな大学生活を謳歌しているのに、自分は只管勉強に明け暮れなくてはいけません。その勉強が好きな分野だとしても、華の大学生活のうち1年ないし2年を磨り潰すのは結構精神に来ます。もちろん個人差はありますが、大なり小なりこのような経験はするはずです。

この時期になると大学新1年生が編入を考えている様子をよく見ますが、大学に入る前から編入は考えないほうがいいんじゃないかな、と私は思います。一旦入ってその大学で頑張ってみて、それでも編入したいなってときになって初めて編入を考えるくらいでいいと思います。何度も言いますが、学生が大学生活を満喫している横で黙々と勉強するのは精神的にしんどいです。実際、この時期にTwitterで作成された編入試験アカウントのうち、8割ないし9割は夏までに消滅ないし失踪しています。何だかんだその大学での生活が楽しかったのかもしれませんね。在籍中の大学での生活が楽しく、十分満足のできるものであるなら、無理に編入しようとする必要はないでしょう。

 

②友達ができにくい

入ってからも結構友達ができにくいです。編入生同士は友達になれますが、一般入試で入った学生は既にコミュニティを形成してしまっているので、友達を増やすことが難しいです。サークルやゼミで友達を増やすようにしましょう。サークルは途中からでも入れる場合があるので、興味があるサークルにお邪魔して、そこから友達を増やしましょう。

 

③単位取得が大変

一般入試勢と比べると、単位取得が大変な場合が多いです。北大の2年次編入生はそんなことありませんが

北大3年次編入生を例に取ってみると、2年間で専門科目を90単位取得しなければなりません。4年生になると前期は就職活動をしなくてはならないので、3年生のうちに取れるだけ取っておきたいところです。となると1年間で70単位くらいは取りたいです。一般入試勢の1.5倍ほどの単位を取ることになるので、編入試験のために勉強に明け暮れ、編入後は卒業のために勉強に明け暮れ、とにかく勉強に追われます。単位認定が恙無く進めばいいのですが、他学部からの編入の場合はそもそも単位認定がほとんどされないでしょうから、茨の道となります。就職活動も頑張りたいぞ、という方は1年間で殆どの単位を取らなくてはなりません。頑張りましょう。

 

3. おわりに

編入にはたくさんのメリットがありますが、意外とデメリットもあります。編入試験は記念受験が多いから実際それほど難しくないよと言っている方もいらっしゃいますが、それでもやはり相当勉強しなければいけませんし、編入してからも沢山勉強しなくてはなりません。

先にも述べましたが、大学新1年生が大学に入ってすらいないのに編入を考えるのは、あまりにも早すぎると私は考えています。一度その大学に入り、その大学で結果を残せるように努力し、友人と大学生活を楽しみ、それでも編入したい意思が変わらなかったときに初めて編入試験の勉強をするくらいでも十分間に合います。3年次編入なら尚更です。焦らずにゆっくりと考えましょう。その余裕は十分にあるはずです。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。